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2009年08月30日

PC-98時代に創刊し、今も続く老舗エロゲー情報誌を振り返るよ!

毎回言ってる様な気がするけれど、お久しぶりです〜

お盆も過ぎ、やっと仕事の方もまったりペースになったものの、お盆の代休がたったの一日しか貰えなかったという寂しいオレ・・・・
去年は四連休だったんだから、せめて二連休は欲しかった・・・・

ま、だからって愚痴ってもしょうがないので、早速本題へいっちゃいましょうか。


さてさて、みなさんはエロゲーの最新情報は何で仕入れていますか?

エロゲー情報誌?
それとも、オフィシャルHPやニュースサイト?

おそらく、ほとんどの人が後者を選んだと思います。
何と言っても「お手軽」で「情報が早い」、それに加えて「無料」ってんですから、こと最新情報に限れば、エロゲー情報誌がネットに太刀打ち出来る訳がありませんよね。
『おっぱいマウスパッド』や『パンツ型メガネ拭き』の様に、何かしら購買意欲をそそる特別付録などが付かないと売れないっていうのも納得です。

ですがインターネットが普及する以前、1990年代前半はどうだったでしょう。
大抵のユーザーはエロゲーの情報を仕入れる為に情報誌を購入し、さらにはPCを持っていない人さえも、雰囲気を楽しむ為にエロゲー情報誌を購入するといった行為が当たり前の様に行なわれていました。

当時はPCがメチャ高額だった事もあり、今ほどエロゲーユーザーは多くはなかったものの、エロゲー情報誌はそれなりに売れる訳ですから、当然いくつものエロゲー情報誌が創刊され、1994年頃には年間10種類を超える情報誌が発売されるという飽和状態に。

ですが、ただ頭数に入っているだけの没個性情報誌なんて誰も買わないですよね?

PC-98エロゲー時代も終焉を迎えるにつれ、多くのエロゲー情報誌は休廃刊し、個性的、且つ面白いエロゲー情報誌のみが生き残ってきました。

今回はそんなPC-98エロゲー時代から、今現在も現役で発行し続けている優れたエロゲー情報誌の創刊号を紹介したいと思います。

それでは創刊された順番に、ど〜ぞぉ〜。



パソコンパラダイス



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タイトルパソコンパラダイス
定価700円
出版社(株)メディアックス
発行日1991年8月20日
備考
コミック花いちもんめ8月号増刊

みなさんご存知、初の美少女ゲーム誌『パソコンパラダイス』。
当時はまだ奇数月のみの隔月販売でした。

巻頭特集には、elfの大どんでん返しゲーム『ELLE』と、カクテルソフト初期の良作『NIKE』が掲載。
毎回人気ソフトハウスを訪問する『今どきのソフトハウス訪問』では、『CAL』や『BEAST』を手掛けたバーディソフトを紹介していました。

裏表紙ではHARDが『スケバン戦國史』『はっちゃけあやよさん3』『ベロンチョ温泉旅行』の三作品が紹介されていましたが、『ベロンチョ温泉旅行』は結局発売されませんでしたね。
「秋までにはキット・・・」って書いてるのに・・・・

少し横道に逸れますが、パソコンパラダイスは関連誌が多く発売されていて、パソコンパラダイス内のエロゲー記事のみを編集して作られた総集編・・・・

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タイトルパソコンパラダイス 総集編 1to4
定価1200円
出版社(株)メディアックス
発行日1992年11月5日
備考
パソコンパラダイスNO.1〜NO.4までの総集編

『パソコンパラダイス総集編』なんてのもありました。
これ1冊でパソコンパラダイスを4冊分楽しめるという、収納に優しい親切設計。
第1号には、結局発売されなかった『ベロンチョ温泉旅行』のCGもたくさん掲載されていました。

一応2003年分まで発売されていたみたいですが、残念な事にそれ以降は休止しているみたいですね。

他にも、過去には本以外の他メディア展開もしていて・・・・・

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タイトル月刊PPディスク
定価3000円
制作P'S PSYTEC
出版社(株)メディアックス
発行日1993年11月
備考
パソコンパラダイス発ディスクマガジン

エロゲーの最新情報やCG、ソフトハウスの近状、絵師の未公開CGなど見所満載のディスクマガジンも発売されていました。
当時はまだパソコンパラダイスが成人誌ではなかった為、大事な所に「おたからマーク」をつけていましたが、このディスクでは「おたからマーク」がついていないCGを見れるというディスクマガジンならではの利点も。

内容だけを見れば素晴らしいディスクマガジンでしたが、如何せん3000円という価格がネック。
さすがに高いッス・・・・
その後、第4号までコンパクトサイズで発売され・・・・・

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タイトルPPディスク
定価2400円
制作P'S PSYTEC
出版社(株)メディアックス
発行日1994年3月
備考
パソコンパラダイス発ディスクマガジン

1994年の3月には、カバーがA4サイズと大きくなり、ディスクは2枚組と超ボリュームアップで新創刊されました。
ディスク2枚で2400円ですから、以前と比べて半額以下。
「やれば出来るじゃないかPPディスク!!」って感じですよね。
ちなみに内容は以前とあまり変わっていません。

そういえば、今のパソコンパラダイスは出版社が変わり内容も一変されているらしいですね。
情報を見ようにもホームページすらないので確認も出来ませんが、今も変わらず素晴らしいエロゲー情報誌なのでしょうか?



BUGBUG



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※創刊号を所持していない為、画像は第2号です。

タイトルBUGBUG
定価640円
出版社マガジン・マガジン
発行日1992年10月8日
備考
創刊号と第2号は一般向けパソコン誌

パソコンパラダイスから1年以上遅れ、1992年10月8日に創刊された『BUGBUG』。
どことなく作りが後期の『テクノポリス』風だったのは、元テクノポリススタッフが制作してたからなんだとか。

表紙の雰囲気で感づかれた人もいるでしょうが、なんと創刊号と第2号は一般向けパソコン情報誌として発売され、エロゲーは『美少女ファクトリー』という10ページ程度のコーナーでしか紹介されていませんでした。

結局売れ行きが芳しくなかったのか、第3号から完全エロゲー情報誌に移行する事に。
それに伴い、毎月発行から隔月発行へとペースを落とし、表紙も北久保弘之氏から好実昭博氏へと変わりました。
つーか、アレですよね、エロゲーらしくて良いですよね、好実昭博氏の絵って。

その後、売り上げが好調だったのか1993年7月号から再度月刊発行へ戻るのですが、その数ヶ月後すぐさま隔月発行へと逆戻り。
そして、何故かその間隔を埋める様に、同社からBUGBUGとは違う新しいエロゲー情報誌が発売されるのでした。
それがこの・・・・・

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タイトル電脳美少女組
定価850円
出版社マガジン・マガジン
発行日1994年12月
備考
マガジンWOOOOO 1月号増刊

『電脳美少女組』です。

正直BUGBUGとの違いがほとんどなかったりします。
何で分けちゃったんでしょうね?
まぁ、新作エロゲーのH度を【CHINPIKUゲージ】という男性器を模ったゲージで表すというバカな企画は大好きでしたがw
「こんなのライターの趣味を暴露してるだけじゃん」みたいなw
評判が悪かったのか、いつの間にかなくなってましたけど。

その後、1997年6月号からBUGBUGが再度月刊誌になる事で、電脳美少女組も休刊しました。

こんな感じで発行ペースが頻繁に変わり、いつ廃刊してもおかしくなかったBUGBUGですが、BUGBUGの新作エロゲー紹介の写真の貼り方は革命的だったらしく、後に「BUGBUG抜き」と呼ばれる技法で、どの情報誌もBUGBUGの写真の貼り方を真似たらしいです。
その点ではBUGBUGは偉大ですね。



PCエンジェル



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タイトルPCエンジェル
定価780円
出版社(株)オデッセウス
発行日1992年11月17日
備考
特になし

BUGBUGとほぼ同じ時期に創刊された『PCエンジェル』。
読者コーナーや攻略ページなどで賑わっていたイメージのあるPCエンジェルですが、創刊号はどこか淡々とした内容の情報誌でした。

巻頭特集では、編集者とライターの独断と偏見で決められた美少女ランキング『美少女CGコレクション』が掲載。
ちなみに順位はというと・・・・

1位:愛(シャングリラ)
2位:堀瀬マキ(麻雀王伝説)
3位:君島ユリナ(けらけら星)
3位:本田美々子(DEJA)

と、こんな感じでした。
時代を感じますね、特に2位の堀瀬マキとか。
他には、毎回人気作のCGを大量に載せていた『シリーズ研究』でドラゴンナイトが紹介されていました。

文章もCGもバランスがよく読みやすいのが好印象のPCエンジェルですが、創刊号から何号かは、どんな取り込み方をしたのか掲載されているCGがメチャ荒く、全体的に赤っぽくなっていました。
正直コレはいただけなかったですね。

そういや『覚悟完了』のCGネタっていつまで引っ張ったんでしょうか?



メガストア



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タイトルメガストア
定価700円
出版社百夜書房
発行日1993年3月15日
備考
ニャン2倶楽部3月号増刊

レジに持って行くのが恥ずかしいと評判の『メガストア』も、PCエンジェルの4ヶ月後に創刊されました。

創刊号のみ唯登詩樹氏が表紙を担当していてH度はマイルドなモノでしたが、2号からはメガストアの代名詞とも言われるうめつゆきのり氏が担当に代わりました。
号数を重ねる毎に表紙のH度が増し、いつの間にか表紙にモザイクがかかる程に。
さすがにモザイクのかかった汚物(に見せかけた物?)が表紙を飾った時は引きましたが・・・・

それと、メガストアと言えば豊富な特別企画も有名ですが、それは創刊号から言える事で、コスプレ特集やフィギュア特集、コミケ特集など、オタク全般をターゲットにした作りは、良い意味で異質な存在でした。
その分エロゲー記事が他誌と比べて少なかったですが、巻頭特集での『アリスソフト大特集』など、抑える点は抑えているって感じでしたね。

現在は付録DVDでロットアップしたエロゲーを楽しめちゃう訳ですが、いつになったらPSKの『ALICE』が移植されるんですかね?
もう5年位待ってるんですがw



ファンタジェンヌ



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※創刊号を所持していない為、画像は第2号です。

タイトルファンタジェンヌ
定価700円
出版社大洋図書
発行日1993年7月17日
備考
ホリディコミック10/25増刊号

1993年7月に創刊された『ファンタジェンヌ』。
他誌と比べて紙の質がとても良く、どことなく教科書っぽい雰囲気を持った情報誌でした。

え?ファンタジェンヌなんてもう無いって?

確かにファンタジェンヌとしてはもう存在していませんが、現在は『PUSH!!』として発行されています。
一応、ファンタジェンヌ時代から通巻してるらしいですよ?

ファンタジェンヌは毎回『美少女ゲーム進化論』などのエロゲー考察記事や、【電脳温故知新】という昔のエロゲー紹介が載っていて、エロゲーの歴史を知るには一番適した情報誌かもしれません。
新作エロゲー情報も、CGが多く紹介文もわかりやすいってのも素晴らしかったですね。
個人的に、今回紹介する情報誌の中では一番好きな情報誌です。

ただ、発行される毎にコスプレや同人誌の紹介が増えて、メガストア誌と似てきたのは残念でした。



テックジャイアン



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タイトルテックジャイアン
定価980円
出版社株式会社アスペクト
発行日1996年9月21日
備考
CD-ROM付き

1993年に創刊されたファンタジェンヌからは一気に飛んで、1996年9月というPC-98エロゲー晩年期に創刊された『テックジャイアン』。
当時としては数少ない、CD-ROMが付録になった情報誌でした。

現在では、【最も購入価値のあるエロゲー情報誌】と呼ばれている剛田さんですが、創刊時は総ページ数が68ページと最も薄く、さらに広告が総ページの2割を占めるという、紙媒体としてはコストパフォーマンス最悪の情報誌でした。
980円もしますし。
ただ、付属CD-ROMのボリュームは圧巻で、まさにパソコンを持っている人のみ定価に添った楽しみ方で出来る仕様でした。

正直、絶対に消えるエロゲー情報誌だと思ってました、ごめんなさいw

後『TECH WIN』と似たタイトル、且つH度の低いにしき義統氏の表紙は、他誌と比べても購入しやすかったのも良かったと思います。
まぁ、中身はエロエロですけど。



以上、現在でも発行されているエロゲー情報誌の紹介でした。

みなさんが現在購入している情報誌の創刊号もあったと思いますので、ちょっと位は懐かしんでいただけたんじゃないでしょうか?
あ、『BUGBUG』と『PUSH!!』の人は取り合えず謝っておきますw

紹介した数が多い事で気付かれた人も多いでしょうが、実は現行されているエロゲー情報誌の大半はPC-98エロゲー時代に創刊されたモノなんですね。
さすがに内容はガラリと変わったモノも多いですが、素晴らしい情報誌という点では当時と寸分違わないでしょう。

今回は現行のエロゲー情報誌を紹介しましたが、機会があればPC-98エロゲー時代に休廃刊したエロゲー情報誌ってのもやってみようと思います。
まぁ、多過ぎで途中でドロップアウトしそうな気もしますが、気が向いたらまた見て下さいね。

よーし、じゃあ投票にでも行って、帰ってまた24時間テレビでも観るかぁ。





もちろんゲームセンターCXの方だけどなッ!!






「友愛は日本を巣喰う」なんてね〜♪

2008年12月22日

PC-88時代の、病院を舞台としたエロゲー

以前、REVの物置さんの「病院が舞台のエロゲ」という記事を読んだ時に、ふと思ったのですよ。

「PC-88のエロゲーで、病院が舞台のモノってどのくらいあるんだろう?」と。

REVの物置さんのサイトではWin95以降(1997年〜)のエロゲーが紹介されていたので、コチラは敢えて1990年までのエロゲーを紹介したいと思います。

それでは、『病院が舞台のPC-88エロゲー』を、発売日の古い順にどうぞ!!


・・・・・あ、前回の超マイナー? レーザーアクティブのエロゲー大全集【LD-ROM2編】で言ってたMEGA-LD編は、また今度紹介しますw


では、改めてどうぞ!!



病院が舞台のPC-88エロゲー



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作品名LIPSTICK #4 〜白衣の天使編〜
メーカーフェアリーテール
ジャンルCG集
発売日1987年10月
オレ's 小言
 「難しいアドベンチャーゲームをクリアしてHシーンを見るなんて手間過ぎるよ!!」って人に大人気だったHCG集。高速アニメーション処理をするCGも数枚含まれていて、ただのCG鑑賞ソフトとは訳が違います。その分CGが少なめだけど、1作品3000円と言う低価格に納得・・・・うーん・・・・出来る、かな?
 全5作ある『LIPSTICK』作品の第4作目『#4 白衣の天使編』が、病院を舞台にした作品になっています。
 ちなみに、後にキャラクターを使いまわしてシナリオをくっ付けた作品が、PC-88の名作アドベンチャー『LIPSTICK ADV』だったりします。
 『LIPSTICK ADV』でストーリーの進行に関係ない公園へ行けたりするのは、やっぱり『#1 ロリータ編』のキャラクターを出す為なんでしょうね。



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作品名ザ・病院
メーカーPSK
ジャンルテキストアドベンチャー
発売日1987年12月
オレ's 小言
 いつものPSK作品とはかけ離れた、終始モノクロームな画面で進む本格派サスペンステキストアドベンチャー。
 PSKと聞いて「わぁー!病院が舞台のロリロリなエロゲーだー!」と期待して購入すると、切開した腹部や死体の写真(白黒)など、ちょっと気持ち悪くなるCGを見てげんなりしてしまう事請け合い。(もちろんパッケージ見ればエロくないのは分かっちゃうんですけどね)
 あまりHじゃないけど、病院の暗部を照らし出した、医師である作者ならではのヤバヤバな作品です。
 でも、個人的にテキストアドベンチャーなら『ロリータU』の方が良いな。
 これまたみぐぞうさんのブログで詳しく紹介されてます。



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作品名ドキドキ シャッターチャンス!! 別売りデータ集 #2 看護婦編
メーカーelf
ジャンルアクション
発売日1989年2月
オレ's 小言
 2000年頃までは誰もが認めるNo.1エロゲーメーカーだったelfのデビュー作品。
 正義のカメラ小僧になって、依頼を受けた場所でHな写真を撮りまくるというアクションゲーム。
 そーいえば、どこかのサイトで読んだんだけど、この作品は蛭田社長がフェアリーテールに在籍してた頃に作っていたらしく、elfデビュー作として発売したものの、とにかく売れなかったらしい・・・・
 昔のカタログにも『ぴんきぃ・ぽんきぃ』以前の作品は表記されてなかったし、無かった事にしたい作品なのかな?
 なかなか面白いのにね。



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作品名ぴんきぃ・ぽんきぃ #1 びゅーてぃふる・どりーむ
メーカーelf
ジャンルアドベンチャー
発売日1989年7月
オレ's 小言
 またまたelfの作品で、『同級生』の原型になったと言われるアドベンチャーゲーム。
 女の子との会話で好感度を上げて行き、惜しくもナンパに失敗すると「実はそれは夢だった」と、全く違うストーリーに移り変わる斬新過ぎるシステムも類を見ないですね。
 病院が舞台になっているのは、全5ストーリー中の2つ目。
 ゲーム自体はシンプルで、ただ女の子の問答に3〜7択で答えるだけなんだけど、コレがメチャ難しく、『同級生』の難しさもコレが元なら納得という感じですよ。
 『ぴんきぃ・ぽんきぃ』はelfのCD会報にも収録されていたらしいので、今ではそちらの方が手に入れやすいのかも。





以上、4作品でした。

う〜ん、さすがに病院に限定すると少ないですねぇ。
1990年までというとたくさんのメーカーが参入しているのに、4つの内2つはelfですし。
まぁ、当時は学園モノ・SFモノ以外でジャンルが統一されていたモノは殆ど無かったですし、仕方ないっちゃ仕方ないのかもしれません。

だからといって、コレだけで終わりというのも悲しいのでちょっとした番外編でも。




番外編:主人公が医者、もしくは医大生のPC-88エロゲー



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作品名マイ・ロリータ
メーカー光栄
ジャンルシミュレーション
発売日1985年1月
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 エニックスから発売された『ロリータ・シンドローム』の続編的な作品にも関わらず、本作販売をエニックスに拒否られ、後に光栄から発売されたという、ステキな経歴を持つ作品。
 「お医者さんゴッコ」と称し、女の子の腹部を切開したり、女の子のクローンを作ったりと道徳的にマズいシーンが満載。
 治療方法などもムダに専門的で、処置を一つ間違えただけで女の子が死んじゃうとか、「お医者さんゴッコ」の域を超えてますよ・・・・
 ある意味『Life&Death ver.Lolita』って感じかな?



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作品名シンデレラ ペルデュー
メーカー全流通・Studio ANGEL
ジャンルアドベンチャー
発売日1986年9月
オレ's 小言
 医科大3回生の主人公が、パソコン通信で彼女を探している最中に謎の暗号を受信し、日常生活の中で様々な人からヒントを貰いつつ、その謎の暗号を解くというストーリー。
 医科大生という設定上病院モノを期待してしまいますが、実際のところ病院には一度しか行かず、大体はアイドルのコンサートに行ったり、バーに飲みに行ったりと、初期設定完全無視な内容。

流 石 は 全 流 通 ! !




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作品名D.P.S 〜Dream Program System〜
メーカーアリスソフト
ジャンルアドベンチャー
発売日1989年12月
オレ's 小言
 3つあるオムニバスストーリーの1つ『いけない内科検診』の主人公が、学園から内科検診の依頼を受けた医師という設定。
 鬼畜な主人公が内科検診中に女の子を押し倒したり、Hをした女の子を窓から放り投げちゃったりと、アリスソフトらしいコミカルさが全面に出ている作品です。
 やはり愉快な鬼畜キャラを作らせればアリスソフトの右に出るメーカーはないですね。
 今プレイするならWindowsで動く『D.P.S全部』がオススメ。でもコレ、なかなかに難易度高いですよ? 




帰ってきた番外編:唐突にナースが出て来るPC-88エロゲー



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作品名Five Sweet Dream
メーカーGREAT
ジャンルアドベンチャー
発売日1986年8月
オレ's 小言
 5つの部屋にいる5人の女の子を1人ずつ満足させてゆくアドベンチャーゲーム。
 そのROOM4にいる、医者志望でちょっとサイコなケイコちゃんがナースの格好をしてます。
 扉を開いた先にある世界なので、もしかするとココは病院なのかもしれないけど、背景が真白なので全然わかりません。
 想像しろって事なら、あまりに難しい注文だ・・・・


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作品名美少女写真館 〜スタジオ・カット〜
メーカーHARD
ジャンルシミュレーション
発売日1987年1月
オレ's 小言
 カメラマンになって、色々なコスチュームを着た5人の女の子を撮影するシミュレーションゲーム。
 3人目の和泉亜衣のみ舞台が病院だけど、CGは全2枚。
 つーか、登場キャラ5人のCGを全て合わせて全10枚。 あ、ピンボケ写真を合わせれば全20枚か。
 ボリューム自体は寂しいけれど、他メーカーでは思いつかない様なHARDらしい内容の良作です。


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作品名あぶない女性心理学入門
メーカーフェアリーテール
ジャンルアドベンチャー
発売日1987年6月
オレ's 小言
 4つのCG集の内、「ファイブトリップ」というごった煮なCG集に収録されたCG。
 一応、病院でナースでしょ?
 CG集なので、何の脈絡もなく病院のシーンへ飛びます。
 そして、オレも大した感想もなく次へ進むのでした。




以上、番外編を含めた計10作品でした。

無理矢理な番外編で数を増やしたモノの、やはり少ないですねぇ。
上に挙げた病院ゲームも、実際オムニバスストーリーの一つとして存在しているモノや別売りデータ集ばかりで、病院のみを舞台として発売された作品はPSKの『ザ・病院』のみなんですよね。
もっと言うと『ザ・病院』はエロゲーじゃないですし・・・・

やはり、1994年に発売されたシルキーズの『野々村病院の人々』以降じゃないと病院が舞台のエロゲーってのは少な過ぎですよ。
(他には、1991年に発売されたホームデータの麻雀クリニック増刊と1992年に発売されたアリスソフトのDr.Stopくらい?)

また機会があれば、1994年〜1996年に発売された病院が舞台のエロゲーを調べてみます。

まぁ、思ったより数が多ければ諦めますけどねッ!!(ダメ人間)
 

2008年04月25日

ことエロゲーにおいては『デカければ良い』って訳じゃないんですよ?

HELLO、HELLO♪
おひさしぶりです、こんばんは。

気が付けば、前回からおよそ2ヶ月も空いてしまったこのブログ。
たまにでも覗いてくれている方には、ホントに申し訳ないです・・・・
一応言い訳としては、ブログネタの為に数本ゲームをクリアしたりと、基礎作りはしてたんですよ。
決して『KOF98UM』の身内対戦に明け暮れてた訳じゃないのです。

まぁ、それは置いといて早速お話を始めましょう。
題が紛らわしですが、今回は別に『おっぱい』のお話じゃないですよw



昔からPCゲームでは、表情をよりリアルにする為、場面にインパクトを与える為などなどに、限られた性能や容量の中で色々な技法が用いられてきました。

一番わかり易い技法と言えば、やはり『アニメーション処理』。
今では全画面アニメーションだって当然の様に入ってますが、その昔「日本初のアニメーション処理」を謳い文句に1985年にスクウェアから発売された『WILL -THE DEATH TRAP U-』では、OPでヒロインのアイシャが瞬きをするという、その僅かなアニメーションに多くの人達が驚き魅了された時期だってありました。
今では考えられないお話ですが、当時はもの凄い衝撃的な事だったんですね。
(ちなみにWILLは、ほぼ全シーンで何かしらアニメーション処理が使われていました)

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もちろんエロゲーでも、後々アニメーション処理が多く使われる様になります。
中でもelfはアニメーションの小ネタが豊富で、ゲーム進行とは全く関係ない選択肢やアイコン操作さえも楽しませるという工夫がされていました。

そしてインパクトを与えると言えば、一画面では収まりきらない程の大きい画像をスクロールさせながら映していくと言う、今回の小ネタでもある『画面スクロール』です。
初めてどのエロゲーに使用されたのかはわかりませんが、87年にJASTから発売された『天使たちの午後2 〜美奈子〜』では既に使われていました。

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こういった画面スクロールには、上で紹介した『天使たちの午後2 〜美奈子〜』の様に強制的に上下する、もしくはキーを押すまで繰り返しスクロールするタイプと、スクロールをマウスやキーボードで操作出来るタイプの2種類があり、マウスやキーボードで操作出来るタイプの物は麻雀やパズル物のご褒美CGに多様されていました。
大きいCGを隅々まで見たい人への親切設計ですね。

CARAT/CUSTOM                     麻雀エレガンス/C・CLASS
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しかし、何故かこの手のスクロールに使用されるCGの大きさは基本的に2画面(640x800)〜3画面(640x1200)で、それ以外にコレといって変わったモノが出てくる訳でもなく、画面スクロールはちょっとしたマンネリ化状態。
そんな中、一部のユーザーの「足らんわっ・・・ まるで・・・!! わしは・・・もっと スゴいの・・・・見たいんじゃっ・・・!」と言う心の声を嗅ぎつけたのか、1993年にLIBIDOから、ドコもやった事のない画面スクロールを盛り込んだデビュー作『Shinc』が発売されました。

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■LIBIDO■93年4月9日発売■7800円

まずゲーム内容から紹介すると、ごくごく普通の、厳しく言えば操作性のメチャ悪い3DダンジョンRPG。
何の目的も持たずに旅をしていた主人公が、旅先の城下町で魔女の呪いにより時間を止められてしまった姫の話を耳にし、姫の奪われた時間を取り戻すべく、洞窟に潜む魔女を討伐に行くというストーリー。

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一応、全編を通して『愛』がストーリーの鍵になっているのですが、主人公が女郎屋で女の子を2000Gで買ったり、薬屋の女の子の黄金水を10000Gで譲ってもらったりと、ちょっと『愛』とはかけ離れたイベントもあったりします。
何よりも、薬屋の女の子の黄金水を買うお金で、女郎屋の女の子を5人買う事が出来るってのはカオス過ぎです。
まぁ、LIBIDOらしいと言えばLIBIDOらしいのですが。

さてさて、この辺でお話を画面スクロールの方に戻し、『Shinc』がドコもやった事のないどんな画面スクロールを披露したかというと、今までは2画面〜3画面スクロールが基本だったのに対し、この『Shinc』では今までの約3倍の8画面スクロール(640x3200)を実現させたのです。

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これは当時のPC-98の一般的な15インチモニターに表示すると高さが約150cmという、ほとんど人間と変わらないサイズ。
当時の雑誌も【等身大スクロール】や【8画面でコーフンも8倍】などなど、ストーリーには余り触れる事なく8画面スクロールを大きく取り上げ、ここぞとばかりにユーザーの期待感を煽っていました。

そんな事もあり「コレはスゴい画面スクロールになりそうだ!!」と思われたのですが・・・・

まぁ、上の画像を見てもらえばもうお判りだと思いますが、あまりにもCGがデカ過ぎて、スクロールをすると顔や胸などのパーツしか見えず、何がなんだか判らなくなっちゃうんですね、コレ。
さらに、マウスやキーボードで操作する事が出来ないタイプの画面スクロールだった為、スクロールの半分以上が脚しか映っていないという【脚フェチ推奨スクロール】と化してしまい、結局コレといって評価も上がらずフェードアウトしていってしまったのでした。

それ以来、エロゲーに等身大スクロールの様なデカい『画面スクロール』は登場せず、今まで通りの2画面〜3画面スクロールに戻ってしまいました。
結局は全体を把握出来なきゃ意味がないって事。
何でもかんでもデカくすれば良いって問題じゃなかった訳ですね。



と、こんな感じの『画面スクロール』のお話でした。
話が飛び飛びになって読み辛かったと思いますが、その辺りは脳内補完して下さい。
オレのブログに文章力を求めちゃいけないんですよ?
そういや、もう8年くらい新しいエロゲーをプレイしていないけど、今でも『画面スクロール』ってあるんでしょうかね?
もう古い技法なのかな?