今回はそんなアダルトな雰囲気を上手く盛り込んだ堀井雄二氏の初期作品、『堀井ミステリー三部作』のちょっとHシーンを、移植された機種別(PC-6001版を除く)に簡単な比較をしてみました。
ご存知ない人もいると思うんで説明すると『堀井ミステリー三部作』とは下記の三作の事で。
「犯人はヤス」で有名な『ポートピア連続殺人事件』
ファミコン版以前と以降で犯人の違う『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』
唯一家庭用ゲーム機に移植されなかった『軽井沢誘拐案内』
どの作品も色々な機種に移植された名作です。
個人的に『軽井沢誘拐案内』は名作と呼ぶには微妙ですが・・・・
それでは、ポートピア連続殺人事件→オホーツクに消ゆ→軽井沢誘拐案内の順にどうぞッ!!
ポートピア連続殺人事件


三部作の第一作目であり、推理サスペンスゲームの初期の名作。
本当はこんな視点から見るのは間違ってるんですが、どの移植作にもヤスの裸以外にHなCGは全くありません。
ですが、直接入力方式で会話がほとんどないPC-88版とは違い、ファミコン版はキャラクターやイベントが増えている為、取調べ中の返答がおもしろくなっています。
屋敷の地下迷路もファミコン版から取り入れられました。
そういえば、よく「PC版ではゲームが始まってすぐにヤスを逮捕出来る裏技がある」という話を聞きますが、アレってガセですよね?
女性相手の取調べに定評のあるボス。
ふみえ【ファミコン版】

ゆきこ【ファミコン版】

おこい【ファミコン版】

PC-88版の必要以上に胸元を開いたおこい。
おこい【PC-88版】

ドラクエVのぱふぱふ小屋と似た感のある『新劇シルバー』
新劇シルバー【PC-88版】

新劇シルバー【ファミコン版】

みんな大好き、間野康彦(通称ヤス)。
ヤス【PC-88版】

ヤス【ファミコン版】

北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ



おそらく三部作の中で一番多くの機種に移植されている作品。
PC-98版は移植された中で一番新しく(携帯アプリ等を除く)、ファミコン版発売から5年後の1992年にゲームブックとして発売されました。
一応CG以外はファミコン版と全く同じなのですが、ファミコン版と少しフラグの立て方が違うので、あまり必要のない選択肢まで選ばなきゃならないという手間な内容でした。
それと、同タイトルの移植ゲームとしては珍しく、ファミコン版以前と以降とで犯人が違い、PC-88版ではファミコン版の犯人が温泉で殺されています。
そのせいもあり、PC-88版には炭鉱イベントなどは存在しませんでした。
結構ムチャな設定のPC-88版でしたが、絵柄が一番雰囲気に合っていた気がしますね。
でも、PC-88版にはH要員のめぐみがいませんですよ?
客に向かって「帰って!!」と言い放つアケミ
アケミ【PC-88版】

アケミ【ファミコン版】

アケミ【PC-98版】

移植される度に人が変わってる様にしか思えないルナ
ルナ【PC-88版】

ルナ【ファミコン版】

ルナ【PC-98版】

ファミコン版だけ胸元が肌蹴ている、弄ばれた上に捨てられそうになったとく子さん
とく子【PC-88版】

とく子【ファミコン版】

とく子【PC-98版】

3時間のロスもなんのその、芸者さん菊奴
菊奴【PC-88版】

菊奴【ファミコン版】

菊奴【PC-98版】

重要イベントは温泉のみなめぐみ
めぐみ【ファミコン版】


めぐみ【PC-98版】


真紀子とゆかりとゲンさんの水着姿
真紀子とゆかりとゲンさん【ファミコン版】

真紀子とゆかりとゲンさん【PC-98版】

ウェディング姿の真紀子と役得な部下・猿渡
真紀子と猿渡【PC-88版】

真紀子と猿渡【ファミコン版】

真紀子と猿渡【PC-98版】

軽井沢誘拐案内

『堀井ミステリー三部作』の最終作で、唯一家庭用ゲーム機に移植されなかった作品・・・・と言うよりも、おそらく移植出来なかった作品。
何といってもエロさが一般ゲームのソレとはレベルが違います。
もうほとんどエロゲーの域。
そのエロさに加えて、主人公が素手で山を粉砕したり、神様が近くの湖に住んでたりと、かなり現実離れしたイベントのせいで、もの凄いバカゲー臭が漂ってます。
正直シリアスな物語を期待すると痛い目に合う事請け合い。
ただ、このゲームには、コマンド選択方式・直接入力方式・カーソル選択方式・ダンジョン・各章構成・RPG要素などなど、様々なシステムが取り入れられていて、そんなゴチャゴチャしてしまいそうな所を上手くまとめてる点が凄い所です。
主人公の彼女クミコ
クミコ【PC-88版】






第二のヒロイン、露出狂高校生のあさみ
あさみ【PC-88版】





ポートピア連続殺人事件からの再登場、ヤスの妹ふみえ
ふみえ【PC-88版】

クミコの妹で今回の事件の被害者なぎさ
なぎさ【PC-88版】


以上ですが、どうだったでしょうか?
『軽井沢誘拐案内』は別格ですが、他の二作品では意外にもファミコン版に移植されたゲームの方が、CGだけじゃなく文章などのHっぽさが強い様に思われます。
基本的に「エロいの全然OK!!」なPC版とは違い、Hな表現が制限されるファミコン版だからこそ、そういう表現の面白さが際立っているのかもしれません。
当時、『オホーツクに消ゆ』のめぐみのバスタオルを取る裏技は、胸に1ドット違う色が付いているというだけで、なかなか衝撃的な事だったらしいですし。
今で言えば、「とあるエロゲ作品が修正忘れで回収になり、別にその作品に興味はないのに一本線見たさにヤフオクで落札する人続出!」みたいな、極端に言えばそんな感じでしょうか。
でも、裏技とはいえ、よくエロに厳しい任天堂の審査を通過したものですね・・・・
とにかく、ちょっとHなシーンは物語をリアルにするのに重要なツールだと思うのでバンバン入れて欲しいトコロ。
SEX、DRUG、VIOLENCE・・・・ベタだけどやっぱり惹かれます。
でも、そこに重きを置くとどれも似た様な作品になってしまうという落とし穴。
よくあるよね、「またこの展開か・・・・」って作品w
次回は、『堀井ミステリー三部作』のちょっとした小ネタを紹介します。